子宮頚癌ワクチンについて

 杉並区の子宮頚癌ワクチン接種で、倦怠やふらつき・全身の痛みなどで登校困難となっている女子中学生のことが、区議会で取り上げられ、その後毎日新聞東京新聞などでも報道されて話題となっています。
 病状やそれに対する区および医師の対応などは、関係記事や被害者家族のブログなどを見ていただくとして、私の見解としては
1)ワクチンや薬剤は副作用が生じる物である。
だから、2)使用には細心の注意が必要であると共に、不幸にして副作用が出た場合は行政・医療者が誠意を持って対応すべきである。と、思います。
 伝聞ではありますが、区の担当者および接した医療側の対応は誠意に乏しく、責任逃れの印象を受けます。

 当クリニックでも、討論を重ねました。
 結論としては、新年度からの子宮頚癌ワクチン(サーバリックス・ガーダシル共に)の接種を当分の間見合わせることにしました。
 現段階で危険であるという根拠やデータがあるわけではありませんが、安全であると胸を張って患者さんに保証できる自信が医療機関としては持ち合わせていません。
 インフルエンザとは違い、空気感染するものでも、ほかに回避の方法がないわけでもありませんから安全を優先することにしました。