うちのおばあちゃんはしたたかです

 寒い冬もようやく去って、春爛漫となりました。現在妻の母と同居しています。
 福島でひとりぐらしをしていたんですが、さすがに手足も不自由となり、東京に来ていただきました。
 生来とても働き者で、元気な頃も我が家に来ると2日で家中ピカピカになり、仕事がなくなると具合が悪いと言って、帰ってしまうような人でした。
 家族の会話にもあまり参加せず、耳が遠いこともあって、新聞などを読んでいることが多いのですが、上京して慣れてきて近所を散歩することが増えてきました。

 ある日仕事から帰ると、義母が「増夫さん、お好きでしょ?」・・何時の間にか、よく私が買ってくる店の焼き鳥が置いてあるんです。
 またある日、妻が「それね、おばあちゃんが散歩の帰りに買ってきてくれたの」見るとたこ焼きが置いてあります。大好物に、こどもは大喜び。
 あまりおしゃべりもせずに、もくもくと働きながら、子や孫の好みをしっかり把握するなんて・・・。義母のしたたかさ(あたたかさ?)に頭が下がる思い出した。

 おばあちゃん、いつまでも元気に私たちを見守っていてください。