ヒューマンジャーナリスト山本美香さんの死を悼む

 多くの方がマスコミ報道などで、ご存じと思いますが、山梨県出身の戦場ジャーナリスト山本美香さんが、内戦の激化するシリアで政府軍に銃撃を受けて、去る8月20日死亡しました。
 アラブの春の大きな革命のうねりに、民衆を弾圧・虐殺し続けることによって、延命を図ってきたシリアの独裁者アサド。その残虐行為を世界に発信するために、激戦の続くシリア北部の要衝アレッポでの取材中に悲劇は起きました。
 山本さんは、強い意志を持って果敢に戦場に向かうたくましいイメージで報道されていますが、私にとっては繊細で、むしろ控えめで華奢な印象でした。
 最後にお会いしたのが、亡くなる10日ほど前なので、今でも胸が張り裂けそうになります。

 平和を願い、弱者の視点で自らの身を危険にさらして、懸命に生きた1人の女性の人生と,少しでも関わり合えたことを私は誇りに思います。

 山本美香さんのご冥福をお祈り申し上げます。